「マチルダは小さな大天才」(ロアルド・ダール)

4歳のマチルダは、ディケンズの小説も読みこなせる大天才。字が読めるようになったのは、3歳になる前。しかし、子どもなんて邪魔者と思っている両親は、マチルダの才能にまったく気づいていないどころか、彼女のいうことをまともに聞こうともしない。マチルダは理不尽なことがあると、その頭脳を使って両親にささやかな「仕返し」をするのだった。
ある日、5歳になったマチルダは皆と同じように学校に通い始める。担任のミス・ハニーはマチルダの才能に初日に気づき、なんとかそれを伸ばしたいと思うのだが、この学校は生徒たちを力ずくで押さえつける女校長・ミス・トランチブルに牛耳られているのだった…。
映画にもなった「チョコレート工場の秘密」を書いた、ダールの作品です。これも「マチルダ」というタイトルで映画化されているみたいですね。さすがダール、毒や皮肉たっぷりでとても面白かったです!マチルダはもちろんその頭脳でもって、この校長もやりこめてしまうわけなんですが、大人の目で見ると「ありえなーい!」ではありますけども、痛快でした。マチルダが、頭がとっても良くても決してイヤな感じの子じゃなくて可愛いんですよね。そこも魅力な作品です。長年ダールとコンビを組んでいたクェンティン・ブレイクの挿絵も、とっても合っていていい感じでした。

マチルダは小さな大天才 (ロアルド・ダールコレクション 16)

マチルダは小さな大天才 (ロアルド・ダールコレクション 16)

  • 作者: ロアルドダール,クェンティンブレイク,Roald Dahl,Quentin Blake,宮下嶺夫
  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 2005/10/01
  • メディア: 単行本
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