「風神秘抄」(荻原規子)

平安末期、16歳の草十郎は、平治の乱に源氏方として加わることになった。しかし源氏方は敗走し、草十郎の将であった源氏の長子・源義平も捕らえられ、斬首される。
敗走中にはぐれた草十郎が義平の首がさらされている京の六条河原へ行ったところ、そこで死者の魂を鎮める舞を舞う少女、糸世に出会う。彼女の舞に導かれるように、草十郎が母の形見の笛を取り出し吹き始めたところ、その舞と笛はこの世の力を超える力を持った。そしてその力は、時の権力者に狙われることになり…。
荻原さんの歴史ファンタジー勾玉三部作以来久しぶりに読みました!相変わらず、とても児童書とは思えない内容の濃さでしたねー。ファンタジーとしての出来もスゴイのですが、草十郎と糸世のラブストーリーとしても、ほんっとドキドキでしたよ!
また、この辺の時代は私の学生時代の専門と結構重なっているので、歴史モノとしてもとても楽しく読めました。私、元々源義平好きだったんですが、この物語ではあっという間にお亡くなりになって、悲しかったです…(笑)。

風神秘抄

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