「赤朽葉家の伝説」(桜庭一樹)

鳥取にある紅緑村の名家、赤朽葉家。サンカの一族からなぜか村に置き去りにされ、長じて赤朽葉家に望まれ嫁となり、その不思議な能力から「千里眼奥様」と呼ばれた、祖母・万葉。
1966年丙午の年に生まれ、その生まれを象徴するかのごとく暴れまわった少女時代は暴走族を率い、引退後突如売れっ子漫画家となった、万葉の長女である母・毛毬。
そして、語り手である、1989年生まれの私・瞳子
この3人の赤朽葉家の女たちの物語は、ファンタジーのようでもあり、ものすごいリアリティを持っているようでもあり…。矛盾してますが(^_^;)とにかくすごいスケールでもって一気に読んでしまいました。一応、ジャンルとしてはミステリです。(07年「このミステリーがすごい!」2位)3部の瞳子の物語になってから、一気にミステリに突入する感じかな。でも、それまでの1・2章は決してただの「導入部」ではありません。
当然大勢の人物が登場するのですが、みんなそれぞれ魅力や個性があってすごかったです。個人的には豊寿さんが好きでしたね★百夜は可哀想なんだけど心底気持ち悪かった…。

赤朽葉家の伝説

赤朽葉家の伝説