「ホルモー六景」(万城目学)

名作(笑)「鴨川ホルモー」のスピンオフ?になる短編集です。もう、これはすばらしい!ただのシリーズには終わってません。「こんなテイストでも書けるんだー」と感心させられることしきりでした。あ、ホルモーの設定の説明はあまりされないので、先に「鴨川ホルモー」を読んでおかないとよくわからないと思います。
前作っぽいドタバタなテイストの「鴨川(小)ホルモー」は笑っちゃいました!ヒロインが「定子」と「彰子」な時点で…(笑)。凡ちゃんヘアの楠木さんをじっくり書いた「ローマ風の休日」もなかなか。
一番好きだったのは「もっちゃん」かなあ。安倍の友人、もっちゃんの物語です。「もっちゃん」の正体とは?途中まですっかりだまされてしまいました。そして、ラストはじんわり切なくて。
同志社大学黄竜陣」なども、細かい設定がよく考えられていて、本当に上手いなあ、と感心させられてしまいました。

ホルモー六景

ホルモー六景